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出てくる作品をと思いましたが、それは難しかったようです。最後は三つの作品が残り、いろいろディスカッションしました。決まったポスターが、中では一番よかったわけです。
亀井 シンボルマークもポスターも非常に素晴らしいものを選ばれたと思います。海と人との関係をポスターにするのは難しいのですね。

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柳原テーマが広すぎますから。遊びの海から産業の海、歴史的な海本来のあり方、とかそれらを全部包括して一つのビジュアルにするのは難しいです。毎年テーマを絞って描いてもらえれば、回を重ねるごとに日本人が海に解しくなるかと思いますね。
亀井 三重県の「海の祭典」のなかで、海に関する俳句を募集したら、六万句ぐらい応募があったそうです。
柳原 いま海洋文学大賞も募集していますよね。海に囲まれた国なのに、意外に歴史に残るような海洋文学がありません。海洋画については、毎年、日本中の海を絵描きさんが集まって展覧会をしていますけれども。
亀井 「海の日」の制定を契機に、海洋文学とか、海に関する文化や生活、漁業、人や物の輸送など、幅広い角度から国民の日がさらに海の方に向くと素晴らしいと思います。
海のPR、もっと上手に
柳原 残念なのは、せっかく「海の日」が決まったのに、海運界の力が伸びていないような気がします。日本人が乗っていない船が補え、日の丸を掲げていない船が日本の荷物を運んでいます。国民に海、船、港に関心をもってもらう以上、海運界も若い人が船乗りになりたくさせる環境をつくり、日本の船が港

 

 

 

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